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発達障害を
ユニーク=
ヒューマニティ症候群

呼んでみませんか?

突飛な提唱ですが、最後までお読みいただければ幸いです。

Blog【 最貧困に潜む精神障害 】

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このサイトでは、一般的にはタブー視される事柄も、感情的にはならないような配慮をしつつ、社会がもっと目を向けるべき「事実」や「現実」として、気がつくままにブログとしても扱っていきたいと思っています。まず、その一つとして「貧困と精神障害」について思うところを述べたいと思います。


たとえば「知的障害」を持つ人に対しては、現在の社会では、ある程度のセーフティーネットが働いています。乳幼児健診や義務教育段階で発達や学習の遅れから知的障害に気が付かれ、療育手帳を取得し、成人時点で障害者年金受給を申請し、生活の補助や支援を受けられる体制に守られている人々がいます。障害がありながらも自分らしさを尊重された生活を送れている人々は多く居ます。


しかし、最貧困にありながらも、社会のセーフティーネットの恩恵を受けられにくい人々が居る事を知っているでしょうか? それは、一言でいうと「対応が難しい人々」(悪意はなく約束を守らなかったり、信頼できるか相手を試す事もあったり)です。


養育環境からの「愛着障害」があったり、家庭の経済事情も重なって万引きなどをするようになったり学校の先生に反抗するようになったりして「反抗挑戦性障害」や「素行障害」と言われた時期があったり、知的には低くないものの発達障害ゆえ周囲から理解が得られなかったり、成人してからは人格障害などとして差別的にも扱われていることもあると思います。幼少期における信頼形成やトラウマはその後の人生に影響することが分かってきています。


本来は、人とは親しくしたかったり、愛情を求めていたり、寂しさを抱えていてもそれを言えず、本当なら支援を受けてより自分らしく生きたいと思っている人も多く居るはずなのですが、「対応が難しい人々」に対し社会は優しくありません。それ故に、さらに人に裏切られ、社会に裏切られ、何も信じられなくなっている人々も多くいるはずです。


セーフティーネットを受けられる人と受けられない人の違いが、その社会生活の困難さでなく、セーフティーネットに乗りやすいかどうかで違うことが問題なのだと感じています。さらには、セーフティーネットに乗れない人々が何らかの悪意に搾取されたり犯罪に巻き込まれていく構図も見え隠れするはずです。


繰り返しますが、人は皆、本来は人に愛され親しくしたい気持ちを持っています。それを多くの人に理解して欲しいのです。人格障害とされるくらいに扱いにくい人であっても、もともとからの人格障害の人はいないと思っています。本人の素直でない性格等はひとつのきっかけではあるかもしれませんが、それ以上に周囲や社会の理解がないまま、社会からの斥力によって人格障害は形成されてしまうのだと感じています。


今一度、最貧困にいる人々の本当の心を考えて欲しいと思います。少し対応に癖があっても、その先に「助かりたい心」「助けて欲しい心」があるのではないか。そういう視点で見て欲しいと思っています。




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(2014.12.14 公開 2015.8.2 更新)

幼少期からの貧困の状態から、オレオレ詐欺などの特殊詐欺をする側に誘われてしまう場合もあると聞いています。格差社会の中で社会で働く支援や機会を得られず、その結果、そこに辿り着いてしまう若者もいるのだと聞きました。


子どもの貧困に対しての問題にもっと目を向けることで、若者の未来を救っていける可能性はあるのだと思います。また、成人前の児童思春期分野でされる診断の中に、反抗挑戦性障害や素行障害というものがあります。個人的に、そういった「ラベル付け」を行なうことは、よりその子どもを、周囲から浮かせてしまうように思います。

確かに現場では対応に苦慮しているとは思いますが、家庭背景や貧困の問題等も含め、何故、その子どもがそういう行動を取らざるを得ないのか、そういった見方を最後まで捨てるべきではないと思います。これは社会の仕事であると思います。


未来のある若者が、成人してすぐに犯罪をする側に入ってしまう。それは、本人にとっても、社会にとっても損失のはずです。なんらかの支援システムでそれを少しでも減らせれば、社会のプラスになるのだと感じています。

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