発達障害を
ユニーク=
ヒューマニティ症候群と
呼んでみませんか?
突飛な提唱ですが、最後までお読みいただければ幸いです。
「赤ちゃん(乳児)を石けんで洗いすぎるのはアトピー性皮膚炎の誘発因子かもしれない」と昨年あたりから言われるようになりました。「乳児の入浴は、週に2−3回でいいかもしれない」との指摘もされているようです。
そんな時代になったので、うちの子どもたちの、新生児期、乳児期の入浴について告白します。うちでは、ベビーバスでお湯にはつけましたが、ほとんど石けんは使いませんでした。
当然、産院や保健指導で頭の皮脂やオムツ周りなどのよごれを石けんで落とす事を指導されましたが、私は「石けんで洗い過ぎは良くないのでは?」と思っていたので、妻とも相談し「よほど汚れがひどくなければ石けんは使わずにお湯のみの入浴中心にしてみよう」と決めて、それで様子をみてみました。
特別な問題はなく、石けんを使わないから入浴時間も短く、何より簡便でした。お湯を怖がる子も、短時間つかるだけなので、苦痛も少なく、すぐに慣れました。それに、湿疹でただれていれば、余計に石けんの刺激は痛いと思います。そういう箇所は、お湯できれいにしたあとはワセリンを塗っていました。石けんで洗って保湿する、という考えではなく、自然の皮脂での保湿を考えました。なので、保湿剤も少し使っただけです。
なぜそう思ったのか。それは、それより以前から、皮膚科分野で「手洗いしすぎると手が荒れる」との指摘がなされていて、手あれを防ぐためには、「石けんを少なく、出来ればお湯でなく常温以下(20度くらい)の水で洗浄する」と言われ始めていたからです。理にかなっていると思ったので、自分でもそうしていました。ごしごし洗い過ぎとか、お湯で皮脂を流してしまうと手も身体の皮膚も荒れると言うことです。
赤ちゃんだって基本は同じはず。むしろ皮膚の弱い乳児の皮膚を洗いすぎるのは皮膚にとってストレスだろうと思ったのです。ようやく告白できる時代になってほっとしました。時代は必ず変わるものなのだと改めて感じました。皮膚科医や小児科医で気が付いていて呼びかけたり実践している人々もいましたが、時代がそれについてきた感じがします。
最近、タレントのタモリさんの、
「タモリ式入浴法」
が話題にもなりました。皮膚科的には合理的です。
うちの乳児の入浴方針は、
夏は汗をかいたら、1日に1−3回、お湯につけてニコニコさせる。石けんは使わない(頭もお尻も)。
春や秋の過ごしやすい時期は、1日に0−1回、お湯につけてニコニコさせる。5分くらい。石けんなし。
冬の寒い時期は、昼間の暖かい時間帯に、週に1−2回、5分以内、湯冷めしないようにさっと入れる。
いずれもニコニコさせるのがポイントで(笑)、歌でリズムをとったり、入浴を楽しい時間にしていました。
むしろ、「毎日必ず赤ちゃんをお風呂にいれないと!」と育児に追われて、場合によっては毎日焦ってしまうお母さんも多いように思います。洗わなくても病気にはなりません。毎日お風呂にいれないと育児をさぼっていると感じてしまうのだと思います。真面目なお母さんが、より悩んでしまうのだと思います。
「乳児を入浴させ過ぎるとアトピー性皮膚炎の誘発因子になるかもしれない」ということは、お母さん方には、少し朗報だと思います。アトピー性皮膚炎を減らせる可能性、そして育児に、少し余裕を持ってもいいということです。肩に力を入れすぎず、育児を少しでも楽しめるようになっていけばいいな、と思います。
もう一つ告白します。多くの家庭ではベビーバスは1−2ヶ月で卒業してしまうみたいですが、うちは、数ヶ月から長ければ1歳近くまで(立てるまで)ベビーバスを使っていました。
一つは、お風呂で一緒に入ると溺れたり、余計な感染のリスクがあると思ったのと、何より楽で安全だからです。また、石けんでしっかり洗う必要がないとすれば、ベビーバスでの入浴のみでもいいのだと思います。もちろん、お子さんとのふれあいの一環として一緒に入浴したい場合はいいと思います。それでも、お子さんの皮脂が落ち過ぎてしまうくらいの長い入浴は、脱水の観点からも負担だと思います。その点を気をつければいいと思います。
赤ちゃんの為にも、お母さんの為にも、洗い過ぎを減らしてもいいのかもしれません。
一石二鳥か、一石三鳥くらいの効果が期待できるのではないかと思っています。
(2015.2.22 公開 2015.7.6 更新)
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