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突飛な提唱ですが、最後までお読みいただければ幸いです。

Blog【 集団催眠としての仮想通貨 】

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私は立場が弱い人が虐げられたり、経済的に搾取をされるような行為を非常に嫌悪します。

子どもが大人に虐げられていいはずはありませんし、知識のない素人を巻き込んでの詐欺行為なども、やはり許しがたい行為だと感じます。なぜそんなことを言うかといえば、現在の仮想通貨を取り巻く環境は、素人を巻き込んでの大規模な詐欺的行為になっていると感じるからです。

仮想通貨が様々な詐欺の温床になっている状態のみならず、仮想通貨自体が、現在では「ネズミ講」状態となってしまい、それ自体が詐欺的にもなっているのだと感じます。また作る側はこのチャンスに儲けようと、モラルもなにもない状態を表すように様々な仮想通貨が作られ、乱立しています。法的整備がされていない脱法的な部分が、このネット社会で一気に世界的に拡散してしまっているのだと思います。

ネズミ講:儲かると思って次々とカモが参入してお金を入れ、先に参入していた人にお金が渡る仕組み。これを「ネズミ講」と昔から呼んでいます。ネズミ講自体は法律で禁止されています。



大きな社会現象にもなり、仮想通貨に対し個人的に書きたいことが溜まったので、久しぶりにブログを再開いたします。


今年(2018年)の1月の初めの頃、とある患者さんに「先生は仮想通貨をどう思いますか?」と聞かれ、私は「当初は、混沌とした世界情勢を考えると、国や主義によらない共通の繋がりとして社会的に有意義なものになるかもしれない、と思った時期があったけど、どこから変わったのか、今はすっかり投機的なバブルの状態だから、これはいつかはじけて、残念ながら、もともと裏付のない無価値なものだから、いずれは無くなってゼロの状態になると思う」と答えました。

今の仮想通貨は、バブルであり、カルト的であり、世界的な集団催眠状態にあるのだと思います。そして、今後の未来、未曽有の金融犯罪として記憶、記録される可能性すらあるのかもしれません。

「今買えば◯◯倍になる」

というフレーズがあったら、すでに、それは詐欺商法と言えるのではないでしょうか? 正常な判断力があれば分かると思います。言う側は盲信者か確信犯ですから、言い切られると素人はなおのこと騙されやすいでしょう。

この商品は本当に凄いんです。他とは違って、もし他がなくなってもこれだけは生き残るくらい良い商品なんです。今買えば値上がりも期待できるし、何より未来を変える、未来を先取りする投資なんですから、、、。

人は響きのいい言葉に弱く、利益にもまた弱いものです。上手に自分に言い訳もできる投機なら、なおさらかもしれません。

そんなフレーズに結局は気持ちを踊らされたり、すでに先に始めている人から勧められたり、ネットなどから情報を得て仮想通貨を始めた人は多いのかと思います。

そしてどんな詐欺商法も、最初は儲かったり、配当がちゃんとあります。今回も最初は値上がりしました。それでより信じてしまったのでしょう。一番の知能犯は、そこで売り抜けているでしょう。一番損をするのは、最後は知識のない多数の素人なのです。


また、

ナチス:ゲルマン民族の優秀性

仮想通貨:ブロックチェーン技術の優秀性

私は、これらは類似していると思います。


集団催眠は集団心理であり、耳障りの良い言葉に多くの人が集団心理で動いてしまっているのだと思います。技術の優秀性や将来性と言われれば、人はやはり騙されやすいと思います。周りが始めると自分も同じことをしなければ、とつい同調してしまいます。また、騙されると言うのは個人だけの問題ではなく社会全体が騙されていることもあると思います。集団心理で大きな過ちを犯すことは過去に多くの事例があります。そういった歴史的な経験を学ぶべきではないでしょうか。

また、自分が開発したわけでもない技術の優秀性にからめて胴元が儲かる仕組みを作り、多くの素人を巻き込む構造を、詐欺と言わずして何と呼べばいいのでしょうか?

ブロックチェーン技術というものが画期的だと仮定しても、売り方は詐欺的、脱法的な問題があるからこそ、仮想通貨に対し、多くの国で規制がかかる事態になっているのだと思います。

将来、「仮想通貨商法」という名前で、過去のものとして記憶される対象にもなるかもしれません。かつての豊田商法などのいくつもの◯◯商法が消えていったように、です。


本当に社会に貢献できる有用な技術なら、それを売る会社をきちんと立ち上げればいいと思います。

むしろ、最終的に本当に大きな利益を上げたいならば、ブロックチェーン関連の技術を用いた、具体的なサービス、仕事、商品を開発し、それを正々堂々と売り出せば、それこそ社会の未来のためになり、ためになるからこそ本当の収益が、大きく安定して持続すると思います。

すでに、この仮想通貨ブームの中、真に先見の明がある人がいると思います。そういった人は、冷ややかに今の社会現象を見ながら、本当に着実なものを作っている気がします。自分に技術があれば、そうします。こんな言い方はあまりしたくありませんが、仮想通貨の信頼が落ちたタイミングで世にそれを出せば、大きな社会的成功を得られるでしょう。それは本当の成功なのだと思います。単にお金を持っていても成功ではありません。社会的に真に尊敬をされてこそ成功なのだと思います。むしろ、成功するために、お金持ちになる必要は全くないと思います。


仮想通貨は「いつゼロ近くまで下落するか分からない」とメジャーな仮想通貨の一つのイーサリアムの創始者が指摘している記事を見かけました(2月19日ネット記事:「イーサリアム創始者 仮想通貨 ゼロ」で検索すると出て来ます)。仮想通貨を作った側としての発言には非常に重みがあると思います。この記事には、仮想通貨の一番の核心が含まれているのだと思います。


また、仮想通貨の所持者や擁護論の人々は決まって、「仮想通貨が怪しいという人たちは、仮想通貨の可能性や、ブロックチェーン技術の革新性を分かっていないんです」と言います。この言葉を目にするたびに、一つの考えに洗脳されている感じがしなくもありません。



ここにも仮想通貨問題の一つの本質があるのだと思います。何かに対して信者が盲信状態になっているときには、とにかく本質はすごいんだ、自分たちは正当だと、同じ口調で言うような気がします。そこに理論をつけてみたり、「専門家によると」と何の専門家か分からない人を引用してみたり。

しかし、本当にすごいのなら、何の説明がなくとも、自然に広まるし、擁護しなくても社会が支持すると思います。あえて言わなければならないのなら、弱みがあるからなのではないでしょうか?

人は、そうであってほしい「願望」(○○は倒産しない、等)と、そうである「事実」と、その二つを同じ言葉を使って話します。擁護論の人々は、おそらく自分が持っている仮想通貨が値上がりしてほしい、自分たちが先見の明がある、そう思いたい願望に取り憑かれているのではないでしょうか? ブロックチェーン技術の揺るがぬ信頼性とか、人気は衰えないとか、まだまだ伸びるとか、本来は「願望」だと思います。

また、本当に儲かる話は、昔から言われるように誰にも話しません。ネズミ講は新しい「カモ」が増えれば先行者が儲かるから勧誘します。今のブームはそう見えませんか? むしろそう見えないなら、自分の判断力を見直すべきと思います。そうしなければ、今後の人生でも、何度も騙されたり失敗するかもしれません。

本当に賢明な人は仮想通貨もやらず、仮想通貨に対する発言もせず、ただ、この狂乱状態を静観しているのだと思います。私は、何か思うと言いたくなる方なので、反対の意見からブログを書いています。しかし、反対とは言っても、実際には、社会の多数は冷ややかに仮想通貨ブームを見ているか、または詐欺的なものとしてマイナスのイメージで捉えていると思います。つまり、世論の主流は反対が多数を占めていて、残念ながら、擁護派、推進派は社会の一部なのだと思います。

それでも「あなたは分かってない」と言うならば(場合によっては感情的に)、私はその方は「仮想通貨依存」になっているようにも感じます。

また、様々な記事を見ますが、擁護的、推進的な記事を発信している人は、自らが仮想通貨を所持しているならば、それを記事に明記すべきと思います。これは利益相反に関わると思いますが、自分の利益につながる記事を、さも客観的に信頼性のあるように書くことは、いわゆる煽り、情報操作にあたると思います。仮想通貨の所持の有無を書いてない記事は、基本的なスタンスとして、すべて信頼できない、と思っていいのではないでしょうか? ネットなどの記事に限らず、持っている人の意見もまた同じです。

ちなみに、私は持っていません。また、患者さんに相談されても、基本的には買わないほうがいいと思う、と言ってきました。

全体の取引量は減少しているようです。ネズミ講は新規参入者が減れば破綻します。仮想通貨全体のチャートはゼロを目指して進んでいるように感じます。

この先数年も経たずに結果は分かると思います。もしかしたら数ヶ月かもしれません。私が間違っていたら、先見の明がなかったと反省したいと思います。

ちなみに、今年の漢字は、個人的にはあまりなって欲しいとも思いませんが、

「仮」

が、少なとも候補以上にはなると思っています。

(2018.3.13 公開)

仮想通貨は若い世代を中心に広がっている様子ですが、その背景に、若い世代を中心にした、収入の上がらない社会構図からの不満などもあるのだと思います。そんな社会を作った上の世代にも責任もあると思いますが、もし、その本来は責任を持つべき世代が仮想通貨などの仕組みを後押しして、若者をいい「カモ」にしているなら、二重に若者を苦しめていることになりませんか? 私はそこにも大きな問題があると感じます。


かつてバブルを経験した世代以上(50代以上)で仮想通貨にはまっている人は、過去から何も教訓を得ていないのだと反省すべきだとも思います。そして、本来は、仮想通貨に熱狂している若い世代を「諭せる」くらいでなければならないのではないでしょうか?

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